鳥取大学工学部 機械物理系学科
工学専攻 機械宇宙工学コース
工学研究科

Mechanical and Physical Engineering

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「教育プログラム」の紹介

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教育プログラムの特色

機械工学プログラム

快適な生活を支え、環境にやさしい機械の創造と開発をめざして

温故知新(故きを温ねて新しきを知る)。機械の歴史は古く、日本では江戸時代の「からくり人形(茶くみ人形)」に始まります。この人形には、歯車、ねじ、リンク・ぜんまい機構などの機械要素が多く含まれています。このころには、まだ、「機械」という言葉はなく、「からくり、しかけ」と呼んでいたものと思われます。機械工学プログラムは、これらの「からくり」を学問として捉え、機構学、材料力学、材料工学、機械力学、熱力学および水力学を基礎に教育・研究を行うプログラムです。機械工学で行う「ものづくり」には、先に形(もの)ありきではなく、ものの設計、製図、製造、組立のプロセスを必要とします。このために、設計製図、機械設計学、機械製作法などの教育も必要になります。現在では、機械工学の基礎と応用、コンピュータ援用設計・製造(CAD/CAM/CAE)が一般的になってきています。このように機械工学プログラムでは、新しい機構・機械の創造と安全・安心な機械の設計・製作を目指して、教育研究を進めていきます。

[2022年度入学生は39人選択]

航空宇宙工学プログラム

空へ、宇宙へ、そして未来につながる技術と科学

航空宇宙工学プログラムでは、航空機・宇宙開発を担う人材の育成を行います。例えば、飛行機は、揚力を生む空気の流れ、推力を生むエンジン、軽い機体材料、それを支える構造、機体の制御など、様々な工学の総合として成り立っています。学部では、流体力学、熱力学、材料科学、構造力学、制御工学などの講義を通じて、航空宇宙工学の技術者に必要な総合的素養が身に付きます。担当教員は、航空宇宙工学分野で活躍する先生が主体となっており、航空宇宙工学概論、航空機力学、推進工学などの航空宇宙ならではの講義では、講義内容に加えて、最新の航空宇宙に関する興味深い話題に触れられます。卒業後の就職先は、航空宇宙関連企業をはじめ、総合工学の強みを生かし、重工業、自動車、鉄道、電気関連など様々な企業が対象となります。

[2022年度入学生は29人選択]

ロボティクスプログラム

システムを創り、動かす技術を学ぶ

家電製品、工作機械をはじめ、自動車、鉄道、航空機など、現在、私たちの身の回りにある様々なシステムは、機構や電子部品(ハードウェア)と計算機(ソフトウェア)から成り立っています。そして、これらのシステムを望むように動作させるためには、システムを構成する様々な要素の性質をよく理解した上で各要素を適切に選択し、バランス良く組み合わせることが重要です。ロボティクスプログラムでは、こうしたシステム設計に関わる機械・回路の基礎知識や計測・解析・プログラミング技術だけでなく、その基盤を支える数学・物理学までをも含んだ学問体系を総合的に学ぶことができます。今、モノつくりの現場は、情報技術(IT)や人工知能(AI)の進歩により、大きな変革期を迎えています。システム設計はIT・AI技術とも密接に結びついており、今後の社会の発展には欠かせません。本プログラムでは「システムを創り、動かす技術を学ぶ」ことで、新しい時代に活躍できる人材の育成を目指しています。

[2022年度入学生は23人選択]

物理工学プログラム

物理と数学で新しい工学を切り拓く

機械・航空宇宙分野から新素材開発に至る広範囲な物理系の工学諸分野において、人間・社会・環境に配慮した科学技術を教育研究し、物理的諸現象の解析手法と工学的利用の方法を身に付けた人材を養成します。具体的には、数学や物理等の工学の基礎に習熟し、機械系物理工学分野の現象の解析手法(例えば、流体力学や量子物質科学、数値計算)とその工学的利用法を身に付けます(厳選された必修科目を履修し、他は各自の方向性に従って選択科目から選んで学べます)。さらに、技術革新に向けてさまざまな分野を統合化・システム化できる柔軟な思考能力を持ち、技術者としての倫理観とコミュニケーション能力を備えた人材を育成します。就職先としては、機械・電気・情報系企業や自動車・造船メーカーなど、幅広い分野に実績があります。また、約半数の学生が大学院に進学し、さらに高度な知識・技術を身に付けています。

[2022年度入学生は18人選択]

医工学プログラム

医学と工学の境界領域で知を究める

変化の激しい現代は学問分野が細分化される一方、複数の学問分野にまたがる学際領域で新しい研究分野が続々と生まれています。医学と工学の境界領域もしかり。バイオロジーとメカニクスの融合したバイオメカニクスが本格的な学問分野として産声をあげてから半世紀以上が経過する中、バイオ(メディカル)エンジニアリングも正に医工連携の先駆けとして発展してきました。医工学プログラムでは、材料力学、機械力学(振動工学)、流体力学、熱力学など、機械4力や数学(応用解析を含む)をはじめとする基礎科目を必修・選択あわせて豊富に提供しており、エンジニアに必須の素養をしっかり身につけたうえで医学分野の知識も学ぶことができます。将来的には機械系の一般企業のほか、医療機器開発を手がける企業への入社や医学部大学院への進学というルートを選択することもできます。

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